八方美人

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石を投げる

自分は嫌われるのが嫌いです。

それ故、誰にでもいい顔をしようとする、八方美人タイプなのだと思います。

八方美人がために嫌われたりもして、それはまぁ仕方ないと割り切ろうと思っているのですが、一度嫌われてしまうと、自分も方からも嫌いになってしまいます。そしていい顔もしなくなります。

八方美人失格です。せいぜい七方美人です。

「自分から先に人を嫌うことはない」と嫌われる順番を気にしている自分もいます。だからと言ってなんの解決にもならないし、自分の性格が良いという証明にもならないし、せいぜい嫌われる理由が増えるくらいなのに。

七方美人失格です。せいぜい六方美人です。

「自分は、みんなから嫌われているタイプから嫌われることが多い」と錯覚している自分もいます。嫌われているから嫌いになっていいなんて理由はないし、被害者のふりして相手を攻撃するなんて最低の行為です。

六方美人失格です。せいぜい五方美人です。

自分のことを褒めてくれるのが大好きです。逆に自分に厳しい言葉は嫌いです。なので自分に都合の良い言葉しか耳にしない環境に身を置いて、本当は汚い自分を見たくなくて、逃げているだけです。

五方美人失格です。せいぜい四方美人です。

人間なんだもの、好き嫌いはあるさ、と他人を嫌う自分を正当化しちゃっています。それだけならまだしも、嫌う気持ちをあろうことか誰かと共有したくなります。(共通の敵を作ることで仲良くなる手法は大嫌いな筈)

四方美人失格です。せいぜい三方美人です。

嫌いになった相手について、自分を正当化するために、粗探しをしてしまいます。好きになろうという努力なんてしません。さらに嫌いになろうとしてしまうのです。そして成功を妬みます。

三方美人失格です。せいぜい二方美人です。

協調性のあるふりをして相手に合わせることはできても、いろいろ取り繕ってしまって矛盾が発生すると破綻してしまい恥ずかしい思いをします。ボロが出てしまい、それを指摘されると、その指摘してきた人を嫌いになってしまいます。

二方美人失格です。せいぜい一方美人です。

丁寧な言葉使いはできるけど、それは相手の機嫌の損なわないための仮面です。そもそも、みんなの評価ばかりを気にしている人が、性格が良いとは決して言えません。

一方美人失格です。つまり美しくありません。

でも、それでも、美的センスなんて、人それぞれなんだろうけど、自分は美人でありたいと思ってます。そう願う心だけは、可愛らしいかもしれません。

これからも少なくとも初対面ではいい顔をすると思うし、でも他人への悪口は控えるし、そして何十年か生き抜いてきた自分の性格も信じてみることにしようとは、思っています。

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