Oculus Quest 2を試す

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quest2

VRというものを知らないで、文句を付けるのは筋違いだと思っているので、いつかは試して見ようと思っていたOculus Quest2。

実はひっそりと手に入れておりまして、気が向いた時に楽しんでいたりします。

VRに関しては結構否定的だったりしました。もちろん、新しい体験ができることは歓迎だしワクワクもするんだけど、VRって面倒くさそう、流行ってなさそう、気持ち悪くなりそう、値段が高そう、というネガティブなイメージが先行していたのも事実です。

これらの先入観は、案外、当たっておりました。

面倒くさそう、に関しては、ヘッドセットを装着することが最大のネックです。ちゃんとフィットしないと焦点が合わずに気持ちが悪い思いをします。良いポジションが見つかったらズレないように固定するため締め付けるとちょっと頭が痛くなったりもします。髪型も崩れちゃう。

あと、目が悪い人は裸眼ではできません。眼鏡をしながらもできなくもないんだけど、オプションパーツを付けたりしなきゃなので自分はコンタクトレンズでしかOculusは使いません。なのでコンタクトを外した寝る前にはやる気が起きません。

VRをするときに床のスペースを確保するというのも地味に面倒です。床に物が散らかっていたりするのは、普段から片付けておけよという話なのですが。

流行ってなさそう、というのはなかなか判断が難しいところです。少なくても自分の周りでVR機器を持っているのはかなりの少数派で、アーリーアダプターな感じの人たちです。だからと言って流行っていないわけでもなんだろうけど、あとちょっとのきっかけがあると流行りそうな気配はあります。

気持ち悪そう、については(自分の運転以外では)酔いやすい自分にとっては重要な問題です。おもちゃを買ってそれで気分が悪くなるなんて本末転倒ですし。

実際、コンテンツによっては気持ち悪くなってしまいました。ジェットコースター系のゲームをやった時は本当にやばかったです。初めてフェリーに乗った時の船酔いと同じくらい酔って、1,2時間自律神経をズタズタにされた感じでした。

ちなみに年齢制限もあるんだけど、

視覚発達の重要な時期にある子どもにとって不快感や健康への悪影響が生じる可能性

があるって結構怖いことを言ってきています。こういうのを読むと余計に気持ちが悪くなりますよね。怖い怖い。ちなみに13歳以上の子供にとっても、

手と目の強調運動、バランス感覚、マルチタスク能力に悪影響を及ぼす可能性

があるようで、永遠の少年の自分としては、そして仕事でマルチタスクがあまりできてない自分としては、それはもう恐ろしいことです。

と恐怖を煽ってしまいましたが、あくまで酔うのはコンテンツによるって感じです。自分が気軽に楽しんでいるゲームにおいては気持ち悪くなんかなりません。

値段が高そう、というのは事実です。実際、それなりのクオリティのVRコンテンツを楽しむには、2020-2021年最もコスパが良いとされるOculus Quest2でも4万円弱を投資しなければなりません。ここからさらにコンテンツ代(1本1,000円から4,000円がボリュームゾーンと思われる)も購入する必要があるので、まあまあの出費は覚悟しなければならない。そこまでしてVRやるの?という感じです。(自分は改良前の64GBバージョンですが少し安く購入できたのでラッキーでした)

という、これらのネガティブイメージを持って、Oculusに挑んだわけですが、実際はそこそこ面白かったりします。ネガティブな面は解決していませんが。

VRビデオはまだまだラインナップが少なくてほとんど楽しめていません。お試しのビデオをいくつか観てみましたが、まあ想像の範疇内だなと思ってしまいました。

それよりもゲームです。驚いたのがコントローラーで、すごい精度で自分の手の動きに追従してくれるのです。自分がやっているのはBeat Saberというゲームなのですが、両手に持ったコントローラーからライトセーバーみたいな光の剣が伸びて、飛んでくるブロックを叩き斬っていくゲームで、手の動きとVR画面内の剣の動きがすっごくシンクロしているのです。まあPS VRとかでもプレイできるのですが、これはすごいと思ってしまいましたよ。Nintendo Switchではできなさそう。

BeatSaberは、リズムゲームに分類されるそうで、曲に合わせて身体を動かしていくと、軽い(本当に軽度な)運動をしているような爽快感があります。ダイエットまではいかないけど、リフレッシュにはなりそうな感じです。クリアできずにイライラしちゃうこともありますけどね。難易度も初めてでも簡単にできるイージーから、自分では到底クリアできないようなハードまで一通り揃っているので、どんな人でも楽しめそうです。知っている曲でプレイできたらもっと楽しそう。(ゴニョゴニョすればできそうなんだけど、面倒くさそう)

VRは見える景色が全部ゲームの世界なので没入感が半端ないです。Oculusのヘッドセットを頭から外した時に、現実に引き戻される感じは夢から覚める感じと似ています。Oculusは洗練されたゲーム体験ができる、完成度の高いプロダクトであることは間違い無いです。

ちなみに、家族にVRプレイしているところをみられたのですが、外から見ると滑稽ですね。自分は運動神経ないからか故障したロボットのような動きでした。ゲーム内では爽快に、そして繊細にブロックを斬っているつもりなんですけどね。

ということで、VR体験をしてみましたが、仮想空間で可能なアクションがたくさん増えていて、今度も進化していきそうな将来性を感じさせる体験でした。

しかし、これが万人向けかというと難しいところ。ゲーム体験に特化していくのなら問題ないかもしれませんが、VRは臨場感もあり今まで以上に直感的な操作も可能になったので、色々な分野で応用できそうなものではあるけど、とはいえ利用するまでの敷居が高いのが課題かと思います。直感的、といってもある程度のリテラシーがある前提になっていて、高齢者とか小さい子とかでは操作、いや起動すらできないと思われます。

自分としては、せっかくoculusを購入したので、ぜひVRが流行ってきて欲しいものです。ここ何年か、毎年VR元年と叫ばれていますが、正直まだまだ普及しているとは言えないと思います。しかしFacebookがmetaと企業名を変えるくらい、メタバース(インターネット上の仮想空間)が着目されてきているのも確かで、コロナ禍のリモートワークもVR界隈にとっては追い風となるのかもしれません。でもキラーコンテンツが不足しているので普及が進んでいないようにも感じます。そう言った意味では匿名性が強ければエロ(アダルトコンテンツ)がVR界隈を牽引するのかもしれませんが、そうじゃない方が老若男女が増えて面白いような気もします。

VRは仮想空間だけですが、現実世界との融合(AR/MR)みたいなアプローチのデバイスも増えていて、余計に混乱しちゃう感じもする今日この頃ですが、総じてXR分野はライフスタイル/ワークスタイルを変える力があると思っています。身体はベッドで寝っ転がっていて、意識だけは仕事(orゲーム)しているとかできそうなもんですよね。あ、それSAOの世界か。

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結論、Oculus Quest2は高いオモチャだけど、仮想空間でゲームに没入できて、結構楽しめるデバイスでした。ゲーム以外の将来性はあまり見えないけど、何かきっかけがあれば爆発的に普及しそうかな。

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