2019.03.03

カインズホームでビルトインガスコンロを交換

その男は新しいモノには目が無い。利用するのは自分ではなくとも、例えば家族が新しい機能に触れて満足するのであれば、積極的に新しいモノを購入しても良いと思っている。自分が毎日利用するものであれば新機能が搭載されているものから検討するのが当たり前だ。

しかし男の彼女は別の考え方だ。

新しい機能に触れる事には消極的で、しかし、今あるモノでなんとか目的を達成できないものかを考えている。

男のスタイルは新しいモノを取り込んで変化することに対し、彼女のスタイルは自分のスタイルにモノを合わせると言ったところだろうか。とにかく別のスタイルをそれぞれ持っている。

そして、マンション購入時から備え付けてあったビルトインガスコンロの調子が悪くなった時、それぞれの意見がぶつかった。

ビルトインコンロの点火に時間がかかるようになってしまった、というのが今回の問題点だったのだが、彼女は時間をかければ付くし、最悪チャッカマンを使うという手もあると言う。

男はまずは原因を探ったが、素人であるその男ができることはインターネットで同じような事象解決ケースを探すことくらいだ。ゴトクもしったりハマっているし、電池容量も問題ないことから、ガスコンロ本体に原因があると思われると言う結論を出し、であれば新しいモノに買い換えるべきだと主張した。

男はほとんど料理をしないので、ガスコンロについては全くこだわりがない。マンションに備え付けのそれは必要最低限の機能のみ廉価モデルで、それで今まで彼女が料理をしてきた実績はあるが、きっと彼女なりの不満点もあるに違いない。この故障を機会に彼女に新機能を体験させることができるのならば、素晴らしいと考えたのだ。

ビルトインコンロについて調べると、モデルによりかなりの価格差があることが判明した。もちろんそれは機能の差でもあるのだが、普段料理をしない、と言うのもあり、よく利用するかどうかわからないような機能の差によって5万から10万円の価格変動は流石に男にも許容できない。

なので、価格ありきではあるが、現状のモデルよりは機能があり、しかしコストパフォーマンスに優れたモデルを検索した。

それがリンナイのミドルシップモデルである旧BEIZ(ベイズ)、新Superia(スペリア)だ。

コンロ調理時間を設定できるタイマー
130度～220度の温度調節機能
Wワイド火力バーナー
お手入れが楽で見た目も綺麗なガラストップフレーム
(震度約4以上で自動消火してくれる安全性スペリアのみ機能)

上記は、今までにはなかった機能で、かつ料理素人の男にでも便利でありそうである機能である。これがそこそこの価格で手に入るのであれば満足できそうだ。ちなみに1番安いモデルを購入しない、と言うのは男が決め手に欠ける時に選んでしまっている癖のようなものであり、この癖のせいで何度か無駄な買い物をした経験もあるが、コンロについては耐久性の面でも最廉価モデルじゃない方が良いと判断した。

買うモデルは決まった。しかし相手はガスコンロだ。もちろん男はガスコンロ交換なぞ経験がないが、ガスコンロ本体の価格だけではなく、設置工事費や今までのコンロの廃棄費用もかかってくることは想像できる。

男は自分のわからない部分は素直にお店の人に任せるしかないと思っている。とはいえお店の人の口車に乗せられて無駄にお金を取られるのも許せない。なのでお店選びはかなり重要だ。

価格.comとか楽天とかで調べるとそれなりに安いお店が見つかる。評判も悪くない。しかし、男が選んだのは、所謂ホームセンターのカインズホームだった。

ホームセンターは総じて高いことは知っている。しかし(ほぼ)全国展開している規模の企業という安心感がある。

そしてオリジナルモデルであれば安心感のある商品が案外安く買えることもある。まさにBEIZと同等機能のコンロがカインズオリジナルモデル(Rinnai製)として販売されていたのだ。

価格は118,000円(税込)なので安くはない。しかし全てが込みの値段だ。特殊な環境ではない限りこれ以上の値段がかからないという安心感はある。さらにキャンペーン(2019年1月)で108,000円で販売されていたのでお得感はあった。

買うモデルも買う店も決まった。最後は彼女だ。

カインズホームはリアル店舗なので、カタログだけでは納得しない彼女には最適だ。実物を触れる。まだ使えると思っている彼女は、100,000円を超える価格に躊躇はしたものの、男が「ガス機器は突然使えなくなると不便だから転ばぬ先の杖だ」とか「まだ使えるけど小さなストレスから解放されるよ」とかほぼ自分の意見の押し付けを行い、実物を触った感じが悪くなかったようで渋々購入に至った。

購入を決定したまでは男の想定通りであったが、カインズホームで購入してからのスケジュールは男には想定外だった。カインズホームは安心があるが、手間と時間がかかったのだ。見積もりを申し込むために来店し、その後に見積もり業者から電話で来訪日程調整がある。無事見積もりが完了すると、再度来店して正式に購入し、その後に工事施工会社から電話で工事日程調整がある。実際男が購入を決めてから、ガスコンロの交換が完了するまでに、1か月以上かかった。

もっと工夫の仕方があるだろと男は思う。ガスコンロの値段や交換工事に関しては文句ないが、カインズホームへの信頼は薄らいでしまった。大企業だからこそ胡坐をかいているのかもしれないなと男は思った。