テーラードジャケット

その男は物臭だ。 衣替えなどは最も面倒臭いと思っている作業で、なるべく後回し後回しにしようとしてしまう。 そのくせ、恥ずかしい格好はしたくはないときているからタチが悪い。 男の職場は一応ビジネスカジュアルなのだが、職場で浮いてしまわないように、襟付きシャツとジャケットを着ておいた方がいいかな、とは思 … 続きを読む

スマホゲームについて

その男はゲームが好きだった。 いや、今でもどちらかといえば好きではある。けどあまりやらなくなってしまった現状がある。 ゲームがなくても、それなりに時間は過ごせるし、そもそも絶対にこのゲーム(タイトル)はやりたいという感情が湧いてこなくなっていた。 自分が学生のときは、ゲームをやるために、早く家に帰ろ … 続きを読む

スパジャポ

その男は温泉が好きだ。 お風呂に入るだけで健康が手に入るような気がするのがとても良い。 しかし男にとって温泉は、決して日常ではない。日々の入浴は、足も伸ばせないバスタブのためにお風呂を洗ったり準備するのが面倒臭く、シャワーで済ませてしまうことが多い。もちろん、お風呂のお湯は普通の水道水だし、温泉の素 … 続きを読む

プラステを着る

その男は、毎朝の服選びが億劫であった。 男の職場はカジュアルな格好がOKだが、年相応の洋服を着ていくべきだと思っているし、男は年相応の洋服がどんなものだかよくわかっていない。 普段はユニクロやGUで全然問題ないと思えるし、コートや靴など長く使いそうなものは少し良いブランドが良いはずと思っている。安い … 続きを読む

食べ放題を楽しむ

その男は、不惑と一般的には呼ばれるくらいには落ち着いているはずの年齢だ。 若い頃の勢いはないかも知れないが、その代わりに経験が積まれてきている。なんとなく粗悪なものと、良質なものの区別を付けられるようになった気がしている。そして、自分の財力に見合う程度の良質なもので、身の回りを固めたいとも思っている … 続きを読む

髪を染める

その男は、髪の毛が細い。 だから何だという事はない。ただし将来は父のように頭が薄くなる事が容易に想像できる。 そして、若い頃には少し明るい色だった髪の毛の色も、アラフォーとなった今では、もみあげ辺りを中心にだいぶ白髪が目立つようになってきていた。 今すぐ何かしなくては、という状況ではない。男は、なる … 続きを読む

抱き枕を抱く

その男は、寝つきが悪い。 日に日に暑くなっていく気候のせいなのか、日々のストレスによるものなのかはわからないが、スッと寝付くことがあまりない。 そんな夜は上の階の騒音が気になる。トイレにもう一度行った方が良いかを真剣に悩む。スマホで観たくもない不幸なニュースで心を痛める。 GUの少しつっぱりがちなパ … 続きを読む

睡眠時間

その男は、朝に弱い。 布団から抜け出す時には、かなりの勇気が必要だ。 男の血圧は標準より少し低めだ。年齢的に血圧が高い状態よりは全然良いとは思っているが、低めという事実が男を布団へと閉じ込めている。 眠たいからといってもう一度寝ても、再度起きたときの寝起きは似たようなものだ。たっぷりと睡眠時間がとれ … 続きを読む

勘違いさせる力

その男は、人生の不条理さを嘆く。 なので、自分以外は少しずるい方法を使っているから、人生がうまくいっているというストーリーを好む。 正直、自分の努力が報われない、とまでは思っていない。他人と比較して自分が努力をしているかと聞かれると自信がない。 しかし、ずるい人がずるい方法を使って、その人生を有利に … 続きを読む

第37回和光市民ロードレースフェスティバル

その男は気合が入っていた。 別の言い方をすると、出来ることが、気合を入れることしかなかった。 毎年、男は10kmのロードレース大会を2〜3レース出場しているが、3月に開催される和光市民ロードレースフェスティバルがシーズン最後のレースになることが多い。今回も2018年度シーズン最後のレースになった。 … 続きを読む

カインズホームでビルトインガスコンロを交換

その男は新しいモノには目が無い。利用するのは自分ではなくとも、例えば家族が新しい機能に触れて満足するのであれば、積極的に新しいモノを購入しても良いと思っている。自分が毎日利用するものであれば新機能が搭載されているものから検討するのが当たり前だ。 しかし男の彼女は別の考え方だ。 新しい機能に触れる事に … 続きを読む

SNS疲れ

その男は、SNSを活用できていない。 インターネット初期の時代から、なんとなく流行っているWEBサービスには手を出しているので、死蔵アカウントだけが増えて続けている。 男にはとても苦手なことがある。 脊髄反射だ。 日々凄い勢いで流れてくるニュースに対して、すぐに感想や自分の意見をコメントをするのが苦 … 続きを読む