いい質問は人を動かす

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アンデルセン公園

質問が、その後の行動に影響を及ぼす事は何となく気づいていると思います。

それがいい質問だろうが悪い質問だろうが、関係ありません。質問はコミュニケーションのひとつなのでいい影響だったり悪い影響だったりを受けることになります。もちろん、どうでもいい質問には影響を受ける事はないのでしょう。要は本質をついた質問かどうかがその後の行動に影響を及ぼすのです。

その質問を上手く使えば、他人を、もしくは自分を、良い方向に動かす事ができるのではないか、というのが本書「いい質問」が人を動かすになります。

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自分は結構期待を持って読み始めました。

本質的な質問ができれば、人の会話を遮るのが苦手な自分でも、議論の本筋に戻すことも容易だろうし、そもそも質問は回答を求めるので会話を継続させる事ができるので、沈黙が嫌いな自分が相手に喋らせるためにも有効かもしれません。

読後の感想としては、結構当たり前のことが書いてあるなあとは思ってしまいましたが、質問のテクニック(例えば、仮にクエスチョン:「仮に〜だったらどうですか」と言って仮定の状態と安心させた上で相手の言質をとる)などを学べて、それをチェックリストのように振り返ることができるので、なかなか楽しく読むことができました。

でも自分の目的はあまり達成できなかったかもしれません。そもそも具体的な(本質的な)質問の内容が書いてあるわけではなく、いかに自分の都合のように物事を進めるためのテクニックが大半だったりします。本書の人を動かすというのは、人をコントロールするといった意味で使われているのかもしれません。

何だか悪用できてしまうような話ではありますが、逆に言えば悪い質問から自分を守るためにも使える、と好意的に解釈できなくもないです。

また、「今すぐ自分を変えるための質問ワーク」は具体的な質問を、自分(読者)が答えることで、質問によって自分自身の行動を変えようという実践になっています。何かのセミナーのような内容ですが、真面目にやれば気づきは必ずあると思います。いや本当に。

当たり前のことが書いてあるなと思ったのは、普遍的な事実だということ以外にも、どこかで聞いた(読んだ)ことがあるような内容だったりしたからだったりもするのですが、参考(引用)文献に「人を動かす」とかあって、なるほど、と思うなど。でも良い感じに、コミュニケーション手法の内容がまとまっているのでこれはこれで良いと思います。

ちなみに今回の本を読んだから、というわけではないのですが、自分の中で大切にしている、自分向けの質問は以下の2点です。

  1. 試すことを阻害していないか、やらない理由を探していないか
  2. 悪口になっていないか

 ひとつ目は、試してみる事はとても重要で、それをしなくなるということは現状維持どころか置いてけぼりになることを忘れないように。ふたつ目はポリシーみたいなものですね。相手に合わせてついつい言ってしまうことがまだあります。

本書を読んで

  • 自分の価値を押し付けていないか

も加えてみようかと。期待する答えが決まっているなど、案外、自分の価値が正しいと思ってしまっている節があったりもするので。まずは相手の肯定から始めようという意味でも。これを考えるきっかけになっただけでも、良い読書体験でした。

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コメント


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