一脚は必要なのか
一脚は、三脚と違ってあくまでも手持ち撮影の補助用具ですが、どのように使うものなのかイマイチ理解できませんでした。
一脚の利点は、恐らく、場所をとらないコンパクトさと、カメラの位置や向きを瞬時に変えられる機動性になるかと思われます。
例えば、娘の発表会などホールの座席からステージを狙うには、ただでさえ暗いホールに望遠が必要なのでとてもブレやすい環境です。そこで三脚or一脚が必要なのですが、三脚だと設置面積が必要なので狭い座席だとなかなか使い勝手が悪いのです。こんなときに場所をとらないコンパクトさと、動く被写体を捉えるために向きを変えられる機動性がある一脚が役に立つのです。
#三脚を畳んで使えばいいじゃん、とか自由雲台のコンパクト三脚のほうがよいという意見はごもっともですが、一脚買いたいという言い訳の前には、全然聞こえません。
それでも、使っている人もあまり見かけないし本当に一脚は便利なのだろうかと悩んでなかなか買うまでには至らなかった。一脚を買おうと踏ん切りがつかない最大の要因として、”どのくらい時間を止められるのか”がわからなかったからだ。時間を止めるといっても、どのくらいシャッターを開けていられるか、という意味なのですが。
長い時間シャッターを開けていると、その時間分の光をカメラが捉え、明るい写真にすることができる。暗いホールではとても役立ちそうだ。さらに動く被写体ならば、変化をカメラが捉え、流れる水や動く星の軌跡などを写真にすることだってできるのです。三脚ならば、当たり前だけど3点を支点にかなり安定しているため、そういった時間を止める写真にはもってこいなんだけど、一脚は脚が一本しかないので、安定させるにはどうしても人間の支えが必要。つまり人間のスキルが必要なのだ。
つまりせっかく一脚を買っても、スキルがないとブレブレの写真ばかりになってしまう可能性があるのだ。
でもまあ、物は試しだし、スキルでなんとかなるのなら磨けばいい事だし、運動会でビデオカメラ撮影にも流用できるし、ということで買っちゃいました。←悩むのに疲れたので。
一脚の選び方
一脚を買うには、まず自分のカメラとレンズの重量を調べます。 自分の場合は、カメラボディがD610で約850g、もっているレンズのうち一番重いのがNIKKOR 28-300mmで約800g。合計で1,650g。カメラストラップも付けているので少々のバッファも考えておくことに。
忘れちゃダメなのが雲台の重量。雲台を載せて使用する場合の一脚の耐荷重は”雲台+カメラ+レンズ”を考慮しないといけません。逆にいうと雲台の耐荷重は”カメラ+レンズ”でよいです。
雲台がセットになった一脚もあるし、そもそも雲台を使わずに一脚にカメラを直接くっつけることもできます。
写真は一脚とカメラを雲台無しでくっつけたもの。これはこれで安定しています。少し自由は失われるけど、一脚を傾けたり倒したりすることでそんなに不自由にはなりません。自分としては、もしかしたら空景を撮るかもしれないので、カメラを上に向かせるためには雲台を買う事にしました。
選んだのはマンフロットの234。クイックシューは付いていないのですが、その分カメラに着脱がしやすいように大きなダイヤルが付いていて、自分的にはクイックシューよりこちらのほうが便利。そして一脚なので2wayで十分と判断。耐荷重は2.5kg。
そして、一脚くらいカーボンのものが欲しいと思っていたのですが、一脚自体の重量がアルミとそんなに変わらないことと、畳んだときの最低の長さ(コンパクトさ)や価格を考えて、アルミのものを買う事にしました。耐荷重は雲台を考慮して3.0kgのベルボンULTRA STICK V50。
アルミとカーボンの違いは重さだと思っていたけど、そこまで大きな差がありませんでした。差があるとしたら真冬に触ったときの冷たさかも。
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一脚の使用感
で、実際の使用感なのですが。身長174cmの自分ですが、長さは十分すぎる。D610+28-300mm+234を載せても安定感ばっちり。
どのくらい時間を止められるかといえば、一脚を使えば時間を1秒くらいは止められるかも。シャッタースピードを1秒間あけておけるという意味ですが。
これは慣れやスキルが必要だと思っていますので、そのうち使用感は別途レポートしたいと思います。本日のところは初めて一脚に触った感想(感動)まででご勘弁を。
一脚が必要だったのかはまだわかりませんが、撮影したくなるよい機材を手に入れることができたと思っています。