VPSにしたのでiモードメールをiPhoneで利用するべくimotenを設定してみた
dwmailの終了に伴い、どうしようか迷っていたが、ブログのレスポンス強化のためにVPSにしたので、これはやっぱりimotenを試してみようと思ってきた。
imotenとは
自分もimotenを利用するまでその仕組みを勘違いしていたので、一応簡単な説明をしておく。
imode.netという携帯電話がなくてもPCなどwebからiモードメールを送受信できるwebサービス(200円/月)がdocomoから提供されている。
通常は利用者がIEなどブラウザを介してimode.netを使うことになるのだが、このサービスを応用して、imotenというプログラムくん(以下imoten)が利用者に変わって、一定間隔でimode.netにアクセスして新着メールがあれば任意のメールアドレスに転送する、というのが大まかな機能。
つまり、imotenを常時起動しているPCやサーバで、10秒間隔くらいでimotenを動作するように設定して、任意のメールアドレスをGmailなどプッシュ通知してくれるアドレスにしておけば、iPhoneなどのdocomo以外の端末でも、ほぼリアルタイムにdocomo.ne.jpに届いたメールをみることができる。
ここまではなんとなく理解できていた。でも送信はどうするのかなと思っていた。送信もdocomo.ne.jpのアドレスからしたことにならないと、意味がない。fromを偽装する程度だったらメーラーで設定できるし、迷惑メール認定される恐れが大きい。
imotenの送信の仕組み
メールの作成はPC上の一般的なメーラを使用します。PCでなくてもスマートフォンのメーラでも問題なく使用できるはずです。
通常、メーラの設定で送信用メールサーバ(SMTPサーバ)は、プロバイダのメールを指定しているはずです GmailやLiveメールを、Webからでなくメーラから使用している場合は、それぞれGmail用とLiveメール用のSMTPサーバを指定しているはずです。
imoten経由でメールを送信する場合は、SMTPサーバにimotenのアドレスとポート番号を指定します。
imotenはSMTPサーバになっていて、メーラから送信されたメールの中から、本文やあて先、添付ファイルなどの情報を取り出します。 imotenはiモード.netにアクセスし、さっきの内容のメールを送信します。
ちゃんとimotenのサイトに説明が載っていた。
なので補足は少しだけ。
imotenは送信サーバ(SMTPサーバ)になる機能をもっていて、そのSMTPサーバ経由で送信されるメールはすべて自分のimode.net経由してメール送信される。
つまり、imotenの送信サーバを指定さえすれば、どんなアドレスからでもどんなfromを指定していても、imode.net経由、つまりdocomo.ne.jpから送信したことになるのだ。
これはとても便利だけど、怖い仕組みで、自分専用のimotenなSMTPサーバがばれちゃうと、それ経由すると全部自分の正規なdocomo.ne.jpから送信されたことになっちゃうため、いろいろ恐ろしいことになりそう。
なので、SMTP-authというID/Passwordで認証する仕組みも用意されている。このあたりが実際やってみないと理解できなかった。
docomo.ne.jpのiPhoneでの運用
実際のiPhoneでの設定は受信と送信で別々にしたほうが利便性が高い。
なぜか。それはせっかくのキャリアメールなのでプッシュ通知を受けたいからだ。
Gmailでしかプッシュメールを試したことがないので、ほかのプッシュサービスも同じかどうかは保証できないが、iPhoneでGmailのプッシュ通知を受けるためにはメール送受信をExchangeサーバを利用しなければならない。このExchangeサーバの設定、送信サーバを別のものに指定できないのだ。
つまり、受信はリアルタイムにしたいので、プッシュ通知対応のIMAP/POPの設定、送信はimotenのSMTPサーバを指定しないとdocomo.ne.jpから送信したことにならないので、imotenのSTMPの設定を個々に行わないとだめなのだが、Exchangeサーバは受信側と送信側の設定を個別に指定できないのだ。
なので、自分は以下のような設定にしている。(iPhoneではデフォルトのMailアプリを利用しています)
- 転送する任意のアドレスに、すでに自分がメインで利用しているGmailを指定する。これはiPhoneでExchangeサーバ経由でリアルタイム受信ができている
- 送信用には別のメールアカウントを新規で取得する。自分はGoogle appsで取得したGmailライクなアカウントを用意し、iPhoneのメールアカウント(その他)を追加し、POP受信の設定(pop.gmail.com)とSMTP(imotenの設定)を個別に指定する
送信する際に、docomo.ne.jpから送信したい場合のみ、差出人に2.で追加したアカウントを指定してやればよい。
これで、docomo.ne.jpの送受信がほぼリアルタイムでiPhone上からもできるようになった。
今回、imotenの設定については一切説明を省いてしまったが、自分より詳しい人がたくさん説明してくれているので、検索してみてください。ちなみに自分が引っかかった部分はiptables設定をガチガチにしぼっていたので、メール送信ができなかったところです。あと、共用レンタルサーバではほとんどの場合javaプログラムを自由に動かせないので、imotenは利用できません。VPSとか自宅サーバとか利用できる環境を持っている人向けです。
でもこの便利さは、すごい。キャリアメールが弱点だったSIMフリーiPhoneが、弱点を克服して最強になってしまいました。自分はGmailをすでにメインアドレスに移行しちゃったのであまり恩恵をうけられませんが、iPhone5がでたらiPhone4Sをキャリアメールをメインに運用している彼女に譲る環境ができあがりました。